再エネ買取制度、10kW未満太陽光発電に新区分

再生可能エネルギーの買取制度の買取価格を検討する「調達価格等算定委員会」(委員長:植田和弘京大大学院教授)は2月13日、会合を開き、2015年度の買取価格の算定根拠について議論を行った。10kW未満の太陽光発電について、出力制御対応機器の有無で買取価格を変える新たな区分を設ける方針を経済産業省が事務局案として提示した。

買取制度については、再生可能エネルギーの導入量を増やすための方策として、太陽光発電については原則、出力規模に限らず出力制御の対象とすることが決まっている。一般住宅についても個別制御を行うために対応機器の設置が義務付けられる。その導入費用の負担が増すことを受け、買取価格に反映させる考えだ。一方で当面、接続量に余裕がある東京電力、関西電力、中部電力は出力制御の対象から外れ、機器の導入も義務付けられない。そのため他の地域により導入時の負担が低くなる。その不公平感をなくす観点から新区分を設け、買取価格で差をつける考えだ。

追加的な負担は、太陽光発電協会の最新の試算では、1kWあたり1万円以上になると見られる。製品自体はまだ開発中で、4月以降に順次発売される見込み。

10kW未満太陽光については、現行制度でも家庭用燃料電池エネファームなどを併設する「ダブル発電」向けの区分がある。買取価格は、2014年度の制度では、通常37円/kWhに対し、ダブル発電の場合は30円/kWhと低くめに設定されている。

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